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CoverJapanisch-Deutsches Zentrum Berlin/
Max-Planck-Institut für ausländisches und internationales Sozialrecht/
Zentralverband der Krankenversicherungsträger (Hg.)

Shakai hosho shisutemu kaikaku

2003 • ISBN 978-3-89129-944-9 • 289 Seiten, kt. • EUR 47,—

jdzb documentation (第4巻). In japanischer Sprache.

 

 

序文
日独シンポジウム『社会保障システム改革』に寄せて
きたる数十年で、ドイツにおいても日本においても、各々の総人口において高齢者が占める割合は大幅に増えるものと思われる。1950年当時にドイツで20歳未満の人口が占める割合は、59歳を超える人口が占める割合の2倍以上だったが、2050年にはこの割合が逆転し、59歳を超える人口が青少年人口の2倍以上になるといわれている。そして、このような傾向が再び逆転する兆候は皆目ない。というのも、人口動態研究者が呼称するところの「ドイツ人女性の出産(に対する)態度」が今後数年のあいだに変化する見通しがないからである。現在、ドイツの女性の三人に一人は、子どもを生まないことを選択している。日本の将来像は、ドイツよりもっと暗澹たるものとなるかもしれない。その結果、労働市場に悪影響がもたらされることが考えられる。日独両政府ともに遅かれ早かれ外国人労働者の積極的受け入れ、女性労働力の労働市場への適正取り込み、労働時間の大幅延長等の対策を考慮せざるを得なくなるかもしれない。また、年金金庫に対しては、より重大な影響が及ぶことになろう。日独の人口動態の変遷は、国民の寿命が延びたことにも拠るからである。結果として、ますます大勢の人間が、ますます長い年月のあいだ老齢年金を受給する一方で、年金の掛け金を納入する人口が減少するのである。
以上がドイツ・アンケート調査委員会「人口動態の変遷」の10年間にわたる調査の最終報告である。
このような暗い展望にもかかわらず、ドイツ労働大臣は驚くべきことに非常に楽観的である。大臣は、年金受給者に対して終始一貫して「私の年金制度改革に従えば受給額は増える」と公言しつづけている。大臣の年金改革案は、二つの柱に基づいている。ひとつめの柱が年金受給額の査定公定式を変えること。二つ目の柱が、老齢時にむけて個人が備えることを国がサポートすることである。
日本が近代化にむけて励んでいた頃、ドイツの社会保障制度は日本の模範となっていた。現在ではドイツ型モデルの魅力は褪せてしまっているが、それでも、いまだにある種の模範としての役割を担っている部門もある。たとえば日本の介護保険制度だが、これは、ドイツの介護保険を少なからずモデルとしたところがある。だからこそ日本は、ドイツ政府が進めている老齢保障制度の構造改革を日本の改革案に取り込む可能性を検討することに大きな関心を抱いているのである。
以上の状況を踏まえ、ベルリン日独センターは、日独それぞれの社会保障制度の目的、仕組み、長所と短所等を比較することが有意義と考えた。本シンポジウムを企画、実施するにあたり、マックス・プランク協会所属外国社会法・国際社会法研究所と健康保険組合連合会が長年にわたる堅実な協力関係を築かれていたことが非常に有利に作用した。この場を借りて、両機関から賜ったご協力に感謝申し上げる。また、寛大な資金援助をいただいたユニベール財団にも御礼申し上げる。
日独シンポジウム『社会保障システム改革』は日独の政界から要人の参加を得、2001年9月18日、19日の両日に開催された。日独両外務省は、ベルリン日独センターに対し「人口動態の変遷によって生じる新たな課題」に関連する事業を実施して欲しいとの希望を寄せているが、当センターが「人口動態」関連の事業を実施するのは今回が初めてではない。本シンポジウムも「人口動態」関連事業の一環として開催したことを、ここに付記する。

 

Die Allgemeinen Geschäftsbedingungen habe ich zur Kenntnis genommen und bin damit einverstanden.

 

I have taken note of the General Business Conditions